物語として面白い「北方流」三国志 2007-08-03
正史ベースの三国志。けれど、オリキャラ頻出の上、思想や人物の解釈も独特なので、できれば吉川三国志や横光三国志などのスタンダードな作品の後に読んでほしい作品です。
とはいえ、物語としては非常に面白い。北方三国志の大きな魅力は、臨場感あふれる独特の文体と、個性的で深みのある登場人物にあると思います。耳をつんざく馬の蹄の音、巻き起こる土煙、交わされる剣戟、血と汗にまじった男たちの息使いが聞こえてくるかのよな戦闘が、目の前で繰り広げられます。北方三国志には主役はいません。あえて言うなら登場人物みなが主役。だからこそ、それぞれの熱い想いが肌を通して伝わってくるのです。
人物描写では、孔明と司馬懿が対比的に描かれていたのが印象的でした。孔明が「陽」であり「清」なら、司馬懿は「陰」であり「濁」。この作品は性描写も結構あるのですが、司馬懿がマゾヒスティックな性癖を持ち、性描写も多いのに対し、孔明にはそれが一切ありませんでした。その代わり、策に失敗して張飛に慰められたり、北伐緒戦に躓いて趙雲に泣きついたり、泣き言は結構多いのですけどね。この孔明は。
ただし、一つだけどうしても北方氏に賛同しかねる点が。それは、「五百年、千年とその血が保たれれば、触れてはならないものになる」という「神聖なる血統」の考え方。こんな思想は中国にはない(と思う)。易姓革命はどうなるのだ?なので、全体としての評価は星4つです。
さらに詳しい情報はコチラ≫この記事は2007/8/13に作成しました。
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